重力の自由

ストーリー 「お母さん、わたしこの重力にする!」 実在するかしないか定かではないとある惑星。この星の知的生命体(便宜上、人間とする)は、成人すると親の重力場を離れて自分の重力を選択する。強さや力の方向、あるいは直感。いろ … “重力の自由” の続きを読む

幕末心中立てブルース

ストーリー 拙者は考ノ司酒盛。幕府に仕える侍でござる。 椿の花はキレイでござる。桜も捨てがたいが、拙者は何と言っても椿派でござる。椿の花は、雄しべの黄と葉の深い緑が、花びらの赤を鮮やかに引き立てるでござる。 椿は散り際も … “幕末心中立てブルース” の続きを読む

ヒューマン

ストーリー とても美しい人を見たことがある。 20年前、オレは傭兵として大陸を転々としていた。ボウフラのように次々と湧いてくる民族紛争。お陰で食い扶持(くいぶち)に困ることはなかったが、雄大な大自然を背景に、人間は一体な … “ヒューマン” の続きを読む

リディアン・ラディアン

ストーリー 『アテンション響子』は誰でも気軽に入れると評判の占い部屋。 でも、一つだけ鉄の決まりがあった。それは・・・ “リピーターお断り” 「次の方どうぞ。」 響子が呼ぶと、黒いカーテンをくぐり、中年の男が部屋に入って … “リディアン・ラディアン” の続きを読む

アシッドトマト

ストーリー 私の名前は芦戸友子(あしど ともこ)。ステージ衣装はいつもトマトみたいな真っ赤なドレス。 だから私のことをアシッドトマトなんて呼ぶ人もいるわ。そう、スイートトマトじゃなくてアシッドトマト。 私、音楽は60年代 … “アシッドトマト” の続きを読む

FLASH DANCE

ストーリー 「店員さん、このギターおもしろいデザインですね。」 「あ、これね。モーヤス・ホッテイトーのギター。」 「モーヤス・・誰ですかそれ?」 「君はまだ若いから知らないかもね。ちょっと昔話に付き合ってくれるかい?」 … “FLASH DANCE” の続きを読む

椿太夫

ストーリー わっちは椿太夫。 わっちを一目見た男は、椿の花が落ちるように恋に落ちることからこんなけったいな名前がついたでありんす。 わっちの虜になった男は皆、大枚をはたいてわっちと仮初(かりそめ)の夜を過ごすでありんす。 … “椿太夫” の続きを読む

下町ガター娘

ストーリー 獲物を狙う鷹のような目でセンターピンをロックオン。羽ばたくようなバックスウィングから、流れるようなスローイング。そして13ポンドの球体は心地よいスピンに身を委ね、美しいカーブを描き・・・・・ガターへ。 美しい … “下町ガター娘” の続きを読む

三ガール

ストーリー ぼくの頭の中に住むガール三姉妹。 長女のキキタ・ガールはウワサ話や、他人の良くない話を好んで聞きたがる。 でもそんなことをしても気持ちが乱れるだけ。 なので次女のシャベリタ・ガールが耳を塞いでくれます。 次女 … “三ガール” の続きを読む

ダイアルYASDAQ

ストーリー 「ねえ、今どこ?」 「すまん、もう会えない。」 「会えないってどういうこと?」 「あぁ。もう終わりにしようと思う。」 「え?奥さんとは別れてくれるって言ったじゃない。」 「すまん、自分が帰るべき港がようやく分 … “ダイアルYASDAQ” の続きを読む