
ストーリー
「はーい、みんなついてきてるー?」
タクシー親子の走行訓練中。
今日は高速道路の練習です。
黄金インターから名古屋高速5号万場線に乗り、途中で2号東山線に切り替わって高針インターを出てゴールです。
親子は一番の難所、ささしま付近に差し掛かりました。
「わーい。道が広くなったよー。」
難所とも知らず子どもたちは急に車線が増えてテンションMAX。
「そんな横に広がって走っちゃダメでしょ!」
しかし、わんぱく盛りのこの子たちが言うことを聞くわけがありません。
子どもたちは横いっぱいに広がってレースを始めてしまいました。
「ナンピトたりともオレの前は走らせねー」
「負けないぞー」
「まってよー」
子どもたちは大はしゃぎ。
すると、
「わー!おかあさーん!」
子どもの緊急クラクション。
おかあさんはバックミラーを確認すると、子どもが2台足りません。
「兄ちゃんたちが大高方面に行っちゃったよー!」
「おかあさんの言うこと聞かないからよ!」
「ごめんなさぁい。兄ちゃんたちが・・・どうしよう。」
「大丈夫よ。待ってなさい。」
ジィーーザザっ(無線のノイズ)
「あなたたち聞こえる?おかあさんよ!」
ジィーーザザっ
「おかーさーん!ここどこぉー!」
はぐれた息子たちが泣き叫びながら応答します。
ジィーーザザっ
「大丈夫よ、落ち着いて聞きなさい。もうすぐ分かれ道(明道町JCTのこと)があるわ。それを右に行くのよ。」
ジィーーザザっ
「わかったぁ。」
「・・・あの子たちが時速60キロで走行してるとして・・・。」
おかあさんは素早く計算し、後続の息子たちに指示を出す。
「みんなー、左に寄って一列になってスピード落とすわよー」
「はーい。」
その後もおかあさんは無線ではぐれた息子たちに指示を出す。
ジィーーザザっ
「そうそう、二つ目の分かれ道(東片端JCTのこと)も右に行けたら、あとは一番左側走ってなさい。」
ジィーーザザっ
「うん、わかったぁ。」
しばらく走って吹上あたり、おかあさんは前方に泣きながら走る2台のタクシーを発見。
はぐれた息子たちは無事にお母さん本隊と合流できました。
注)
このお話は名古屋高速路線図を見ながら読んで頂くとより一層お楽しみ頂けます。
名古屋高速路線図(名古屋高速サイト)
ジャケダケレコード
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