文豪ヤスダック

「この作品は何を表現しているんですか?」
私にとって一番困る質問だ。なぜならテーマを考えずに絵を描くことが非常に多いからだ。
しかしそれは仕方のないことである。ただでさえ何を描いていいのか分からず日々苦悩しているのに、テーマを設けなければならないという縛りができてしまっては、もう創作活動は継続不可能だ。
だから私は作品一つ一つに後付けで物語を書く試みを始めた。つまりやっていることは小説の挿絵の逆である。 これで、冒頭の質問を受けた時も困らずに対処できるはず。
要するに文豪ヤスダックとはイラストレーターヤスダックの壮大な尻拭いプロジェクトである。